というのも、
私が乗った電車、中途半端に込んでいたんです。
私は優先席付近に立っていたんだけど、
その優先席コーナーは、合計6人座れるかなってトコ。
片方のシートには
マンガ読んでる私服のおっさんと
やっぱり私服のおっさんの二人組が座ってました。
もう片方のシートには、中学生二人組と
お婆さん一人が座ってました。
で、停車駅で
杖突いたお婆さんと、
重そうな荷物持ったお婆さんが乗ってきたんです。
優先席だから誰か席を譲るだろうと思ってたんです。
ところがいつまで経っても誰も席を譲ろうとしない。
だんだんイライラしてきました私。
ムカムカしてきました私。
ついに言ってしまいました。
おっさん二人組がいるシートに向って。
『あの。この席なんの席か知ってます?』
するとその二人組は、
顔を見合わせてなんか話をしています。
その会話を聞いて驚きました。
日本語じゃない・・・。
よく聞き取れませんでしたが、
(聞き取れたところで日本語じゃないから分からんけど)
中国あたりの言葉でした。
うわ、私刺されるかも・・・と
一瞬嫌な予感が脳裏をよぎりましたが、
このおっさん二人組、
日本語も普通に話せるらしく、
『ナンデスカ?』
と言ってきた。
私は黙って『優先席』の文字を指差しました。
おっさん二人組は
仕方なさそうにお婆さんに席を譲りました。
お婆さん二人は
『ありがとね』
と言ってくれました。
ま、私が言ってるのは間違ったことじゃない。
それで刺されるなら諦める。
てか。
なんで優先席でこんなに偉そうに座ってんのかね?
怪我もしてないし、具合が悪そうでもない。
明らかに妊婦でもないし、子連れでもなければ年寄りでもない。
優先席じゃなくたってそうだ。
優先席と記載がない普通のシート。
そこに座っていれば、席を譲らなくていいってことではない。
なんか勘違いしてません?
間違ってません?あなた達。
その後も怒りは治まりませんでした。
なぜって。
座ってマンガ読んでるおっさん。
『我関せず』って顔して平然とマンガ読み続けてるんです。
降り際に言ってやりました。
そのおっさんの目を見て。
『おめーもだろ。知らねえフリして座ってんじゃねえよ。だせえ大人。』
気づかなかったんだけど、
降りるとき、私の後方に赤ちゃんを抱いた女性がいました。
あの方は席を譲ってもらえたのかな。
こんなコトもありました。
満員電車に乗ってて、
私は入り口付近のながーいシートの前のつり革につかまってました。
私の隣に白髪(本当に真っ白)の男性が見えたんです。
停車駅で、
私の前に座ってる人が立ち、シートが一人分空いたんです。
私はその白髪の男性に座ってもらおうと思ってたんで、
その席には座ろうとは思ってませんでした。
そしたら、間髪いれずにその白髪の男性。
私を
突き飛ばして無理やり座ったんです。
もービックリよ。
私、その衝撃で、
ポールんトコに頭ぶつけました。
それはもうコントのようでした。
何この人!?と思い、ぶつけた頭の痛みを我慢しながら、
座った男性に目をやりました。
私が『老人』だと思っていたその男性は、
髪の色が白いだけで、ピンピンした定年間際のサラリーマンと言った感じ。
もう足は全開で
勝ち取った!!と言わんばかりに誇らしげな顔してました。
立ってたときは込み合ってたし
ジロジロ見るのもねぇ。
白髪しか確認できなかったから、
私はお年寄りかと勘違いしてただけだった。
なんだコイツ・・・
となんだか納得行かない気持ちで悶々としてたら・・・。
私の隣。
つまりその白髪のおっさんが立ってたときは、白髪のおっさんの隣。
腰の曲がった小さなお婆さんが、必死で立ってるんですよ。
生まれたての小鹿のように。
腰が曲がってるから、つり革にも掴まれない・・・。
何度もよろめき、席に座ってる人の膝に手をついてました。
もうその瞬間怒りがこみ上げてきました。
とは言っても、
小鹿のお婆さんの前に座ってる人や、
その周りに座ってる人も
だーれも席を譲ってあげようとしていないので、
怒りのターゲットが難しい所でした。
私、傘持ってたんで、
降りるまでの間ずーっと
傘の先端を
白髪のサラリーマンの靴ん中に入れてました。
ちょうど土踏まずの辺りね。
おっさんは、なんで私が怒ってるのか
分かったのか分かってないのか・・・。
最後には腕組んで下向いて寝たフリしてました。
いやー、傘って便利。
あんだけ混んでても、
さりげなく確実に攻撃できる。
にしても、よく平気な顔して座ってられるな、ほんとに。