今でも忘れられないコトがある。
学生時代、彼氏とビデオを借りにレンタルショップに行った。
私も彼も、ホラー系の映画が好きでホラーのコーナーへ向った。
『このパッケージ、なんかかっこいい』
と、彼が手に取った、一本のビデオテープ。
『かっこいいだけじゃ怖くないよ、きっと』
『そだね』
ビデオを戻す彼。
でも、なぜか気になった。
パッケージ裏のあらすじ見ないとワカランだろ、てな訳で、私は
そのパッケージを手に取り、パケ裏の説明を読んだ。
・・・国内上映禁止・・・問題作これを見ただけで借りようと思った。
で、彼の家に行き、上映開始。
最初はストーリーがさっぱり分からなくて。
一緒に観ていた彼氏が
うとうとしだして、
最後には
『飽きた、つまらん』
と寝る始末。
私はこのビデオを、一応最後まで見た。
最後まで見たが、やっぱりよく分からない内容だった。
ホラーって感じの映画ではなかったし。
ガキには難しいわ、ってのがその時の率直な感想でした。
翌日、
なぜか
死にたいと思った。
というか、
『あー、このまま死んじゃおうかな~』
という感じだ。
なぜかやたらすがすがしく死を思う。
一度ではない。
何度も何度も。
なぜ死にたいのかが分からない。
学校で、その話を友達にした。
話している最中に、昨日見たビデオを思い出した。
裏『あ、そう言えば昨日ね、ビデオ見たの。
変なビデオ。登場人物が次々と自殺していくんだけど、
その区切り区切りで、一人の男性の死体が腐乱していく様子が映ってて。それ観たからかなあ・・・
死の王ってタイトルの映画なんだけど。』
友『怖いねぇ。
それって
マインドコントロールかかっちゃってたりするんじゃないの?
ちょっとアンタ、本当に死んだりしないでよ!?』
裏『あー、ダイジョブダイジョブ。』
で、翌日。
その子が朝一で私に言ってきた。
友『今朝学校来る途中で、昨日アンタが言ってたビデオの話、
友達に話したの。
そしたらね、その子なんて言ったと思う?』
裏『ワカラン』
友『死の王って・・・それって
死のうって聞こえるじゃん!!!って!!!!』
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル もう怖くて仕方なかった。
あの映画、誘ってるんか?と。
いや、日本版用のタイトルだから、そういうわけではないと思うんだけど。
で、それから
その映画が何を伝えたいのかと思うようになり、
何度かそのビデオを観たんだけど、
もう『死にたい』と思ったりすることはなくなった。
多感な時期だった故に、マインドコントロール、本当に掛かってたのかな?
『人は常に、死に向って生きている。』
これはその映画で出てくる言葉なんだけど、
この言葉に虚無感を感じる人もいるだろう。
この映画はそれを全面に出しているからね。
でも、
今生きていることに感謝して、悔いのない様生きなさい。
と言う、細木数子タンがよく口にするメッセージも隠されているような気がした。
どーしても観てみたい方ドゾ。↓